QX-20設計資料①:設計手順概要

QX-20の設計手順の概要を説明する

はじめに

この記事ではQX-20の設計手順の概要について説明する

設計を初めて行う人にとっては,何から始めたらいいのかすらわからないと思うので参考になれば幸いである

この記事を書くにあたっては,次の本を参考にした

Aircraft Design -A Systems Engineering Approach- (Amazonのリンク)

いままでいろいろな航空の設計の本を読んできたが,これが一番良いと感じた (なにせ800ページもある)

洋書のいいところはその圧倒的分厚さからくる内容の充実度だと思う.正直日本語で書かれた航空機の設計の本は内容が薄すぎてほとんど参考にならない

しかもこの本の素晴らしいところはタイトルで検索したらなぜかネットで全文ダウンロードできることである

こんないい本がただで手に入るならもう読むしかない

というかもう必読 超おすすめ

QX-20の設計資料は,Aircraft Design: A Systems Engineering Approachの内容を鳥コン滑空機向けに再構成して書き上げるつもりである

設計手順の概要

航空機の設計にはシステムエンジニアリングの手法が用いられる

JAXAシステムズエンジニアリング

この手法では,設計の作業は大きくConceptual Design(概念設計),Preliminary Design(基礎設計),Detail Design(詳細設計)の3つに分けられる

Aircraft Design: A Systems Engineering Approach より引用

概念設計は設計作業において最も重要な作業で,航空機に求められる設計要求をもとに航空機の外形を決める作業である(具体的な数値は決める必要はない)

概念設計によって,それ以降の設計,製作,運用,性能などの大部分が決定してしまうので,慎重に行う必要がある

概念設計を終えれば,機体の初期三面図が描けるようになる

Aircraft Design: A Systems Engineering Approach より引用

基本設計では,概念設計で決まった形状やコンセプトをもとに航空機の主要なパラメータ,最大離陸重量と翼面積(と推力)を決定する

機体重量と翼面積が決まってしまえば滑空機の性質はほとんど決まってしまうので,これもまた重要な作業になる

ここでは主に蓄積した過去のデータから得られる推算値を設計に用いる

Aircraft Design: A Systems Engineering Approach より引用

詳細設計では,概念設計,基本設計で決まったことをもとに,各コンポーネント:主翼,水平尾翼,垂直尾翼,胴体・・・などの設計を行う

この段階でXFLR5などの解析ソフトや,設計シートのプログラムが活躍する

Aircraft Design: A Systems Engineering Approach より引用

各段階の作業が終わり,次の段階に進む前に,そこで行われた設計が最初の設計要求を満たしているかを確認し,満たしていなければその段階をもう一度やり直すことになる

まとめ

設計の手順をまとめると,

  1. コンセプト会議などで設計要求を決定
  2. 設計要求をもとに機体の形状を決定
  3. 初期三面図を描く
  4. 最大離陸重量(=機体重量+パイロット重量)と翼面積を決定
  5. 主翼,尾翼,カウルその他もろもろを設計
  6. 設計要求を満足するまで2~5を繰り返す

となる


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