DATCOM 4.1.5.1に基づいて、3次元翼のゼロ揚力有害抗力係数を計算する。
はじめに
DATCOM 4.1.5.1に基づいて、3次元翼のゼロ揚力有害抗力係数を計算する。
ゼロ揚力の翼にはたらく抗力は摩擦抗力と圧力抗力の2つから構成され、遷音速域では摩擦抗力がその大半を占める。
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Method 1
3次元翼のゼロ揚力有害抗力係数は以下の式で計算する。
\begin{align}
C_{D_{0}}=C_{f}\left[1+L\left(\frac{t}{c}\right)+100\left(\frac{t}{c}\right)^4\right]R_{_{L.S.}}\frac{S_{wet}}{S_{ref}}
\tag{4.1.5.1-a}
\end{align}
ここで
文字 | 単位 | 説明 |
\(C_{f}\) | - | 乱流境界層を持つ平板における摩擦抗力係数。 FIGURE 4.1.5.1-26から求める。 |
\(\frac{t}{c}\) | - | 翼厚比。 |
\(L\) | - | コード方向の最大翼厚位置\(x_{t}\)に対する係数。 \(x_{t}>0.30c\)のとき\(L=1.2\)、 \(x_{t}<0.30c\)のとき\(L=2.0\)。 |
\(S_{wet}\) | - | 翼の濡れ面積。 |
\(S_{ref}\) | - | 翼の基準面積。 |
\(R_{_{L.S.}}\) | - | 揚力面の補正係数。 FIGURE 4.1.5.1-28bから求める。 |
ここで
文字 | 単位 | 説明 |
\(C_{f}\) | - | 乱流境界層を持つ平板における摩擦抗力係数。 FIGURE 4.1.5.1-26から求める。 |
\(R_{l}\) | - | 基準長\(l\)に対するレイノルズ数。 Cutoff レイノルズ数と比較して小さい方の値を用いる。 |
\(R_{l_{cutoff}}\) | - | Cutoff レイノルズ数。 FIGURE 4.1.5.1-27から求める。 |
\(l\) | - | 基準長。翼の場合は平均空力翼弦長。 |
\(k\) | in | 表面粗さの高さ。単位はインチ。 TABLE 4.1.5.1-Aから求める。 |
reference
-
制限
この手法における注意点は以下の通り。
- 希薄気体以外のすべての速度範囲で使用できる。
- 境界層はすべて乱流境界層である。
Sample
OpenVSPのExample FileにあるPod Planeについて、実際に計算してみる
↓計算に使用したエクセルファイル(マクロ付き)
DATCOM_SUBSONIC.xlsm
1 ファイル 270.95 KB
↓計算結果
以上
おわりに
DATCOM 4.1.5.1に基づいて、3次元翼のゼロ揚力有害抗力係数を計算した。
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