世界で最も有名な性格診断の一つであるMBTIの認定ユーザーによる公式セッションを受けたら,めちゃくちゃよかったので,布教する
実はネット上の16タイプ診断は全部パチモンなので、自己分析に興味がある人は認定ユーザーによる公式セッションを受けることをお勧めする
— いーそー (@mtk_birdman) May 10, 2023
高いけど、受けて絶対に損はないと思うhttps://t.co/OmvaUqQhxB pic.twitter.com/nHtRfc1O3x
はじめに
まずは受けることになったきっかけから
ウェブの性格診断が嫌いだった
これまで就活などでSPIだの16Personalitiesだのを受けてきたが,とにかく嫌だった
Q. どちらか近い方を選択してください
- 話し合いの場では自分の意見を主張する
- 話し合いの場では他人の意見を尊重する
いや,答えは「自分の意見を主張し,他人の意見も尊重したうえで,全員が納得できる最適解を導き出す」だろ,と思いながらしぶしぶ回答を選んできた
こんな質問で個人の性格なんぞわかるわけないじゃないか,と憤りを覚えながら就活を乗り越えてきた
パチモンMBTIとMBTI公式セッション
そんな中で,この情報に出会った
要するに,アンケートに答えてあなたのMBTIはこれです,と言ってくるタイプの診断はすべてパチモンであり,むしろ間違った判断によって他人の今後の人生を狂わせる可能性のある有害なものであるとのことらしい
本当のMBTIとは,ペルソナの下にあるその人が生まれ持った個性を見るためのものであるのに,アンケートによる診断は,回答結果がペルソナによるものなのか,その人が持つ生来の個性なのかを全く区別していないし,区別することもできない(回答した本人でさえそれが分かっていない)
実際,後述するが公式セッションによって導き出された筆者の性格タイプはISTJであるのに対し,事前アンケート(公式セッションの分析のベースとなるアンケート,最終的な結論ではない)ではそれとはかなり異なる性質であるISFPという結果が出た
この結果は,今の自分に持っていない/足りていない性質を補いたいという筆者のペルソナが出てしまったものだと思う
人間の性格はとても複雑で難しいもの
個人の性格は生まれ持った性格やペルソナ,外部環境や教育などによって形成されており,本人ですらうまく把握することのできない代物である
ネット上のアンケートで分かるものでもないし,他人に診断して決めてもらうものでもない
MBTI公式では,公式資格を持った専門家(MBTI認定ユーザー)のサポートを受けながら,自ら考えて腹落ちする「ベストフィットタイプ」を決めていくことを強く推奨している
実際,公式セッションの中ですら,認定ユーザーは「あなたのMBTIはこれです」と診断してくることはなく,認定ユーザーのもつ専門知識やこれまでの経験を持って,受講者が自分の性格タイプを決めるためのサポートに徹してくれる
目から鱗が噴き出して止まらない
公式セッションを通して自分の性格タイプを認識し,さらに公式テキストを読んでみると,これまでの人生で抱えてきた疑問やもやもやがどんどん解決していった
MBTIの本場米国では毎年200万人(多くは学生)がMBTIの公式セッションを受けているそうだが,日本はこの20年で19万人にとどまるらしい
性格という曖昧なものを体系的かつ理論的に学ぶという体験はとても面白いので,興味がある人もない人もいますぐ受講したらいいんじゃないかと思う
注意
MBTIの概要
筆者の理解をまとめるとともに,後半の布教内容の理解の最低限必要な内容をまとめる
もちろん筆者は認定ユーザーの資格を持っていない素人なので,あくまで参考レベルとして読んでいってほしい
参考文献は以下のMBTI公式テキスト
↓ベーシック編
↓アドバンス編
※このテキストは「公式セッションを受けた後に,自分で勉強して理解を深めるためのもの」として位置づけられている。この本を読むだけではMBTIは完結しないが、非常に分かりやすく参考になる。
MBTIとは心の利き手
MBTIでは,性格タイプのことを心の利き手であると表現している.すなわち,生まれ持って自然と好んで使う心の使い方であり,これを「指向」という
ここで重要なのは「いまどちらを使っているか」や「いまどちらをより上手に使えているか」は関係ないということである
実際の利き手でも以下のような状況が起こりうる
- 本当は左利きなのに子供のころに右利きに矯正された
- 右利きだが,右手を骨折したときに左利きを練習して,左手も同じくらい使えるようになった
- 箸を持つのは右手だが,字を書くのは左手
いま表に出ている性格は子供のころの教育やその後の訓練,さらにはその人が置かれている立場や役職によっても変化するものである.(文化的に男性は思考機能,女性は感情機能を鍛えることを要求されることが多い.学校教育では外向機能を重視しがち.実験屋さんは感覚機能を重視し,理論屋さんは直観機能を重視する,など)
現時点で表面化している情報だけでは自分が本当は何利きなのかを知るのは難しいし,ましてや他の人が右手で字を書いていたからと言って,「あいつは生まれ持っての右利きだ」と決めつけることなど不可能である
利き手とは,まったくのフラットな状態で好んで使う方であり,何も考えずに咄嗟に出てしまう方である
また,そこに優劣など存在しないし,存在するべきでもない
心理学的タイプ論
心的機能 | 知覚機能 | 感覚機能 | S | Sensation |
直観機能 | N | iNtuitoin | ||
判断機能 | 思考機能 | T | Thinking | |
感情機能 | F | Feeling | ||
心的態度 | エネルギーの向き | 外向 | E | Extravertion |
内向 | I | Introvertion | ||
外界への接し方 | 判断的態度 | J | Judging | |
知覚的態度 | P | Perceiving |
MBTIに用いられる心理学的タイプ論では,心の利き手の機能を4項目2種類ずつの全16タイプに大別する
これらの機能は心的機能と心的態度に大別される
心的機能
心的機能とは,感覚機能(S:Sensation),直観機能(N:iNtuition),思考機能(T:Thinking),感情機能(F:Feeling)の4つの基本心的機能で構成される
知覚機能
知覚機能は「どのように情報を取り入れることを好むか」についての指標であり,SN指標で表現される
感覚機能 | S:Sensation | 事実,実際に起きていること,いま/ここ,具体化/個別事象 |
直観機能 | N:iNtuitoin | 全体像,可能性,これから,抽象化/本質 |
MBTIにおける感覚機能や直観機能という言葉の定義は,日本語でいうところの「感覚的に・・・」「直観的に・・・」という言葉とはニュアンスが異なるので注意が必要である
判断機能
判断機能は「どのように結論を導くことを好むか」についての指標であり,TF指標で表現される
思考機能 | T:Thinking | 客観性,分析,合理性,公平,毅然とした印象 |
感情機能 | F:Feeling | 当事者意識,共感,調和,気持ち,親しみやすい印象 |
こちらも,とくに感情機能という言葉の定義が,日本語での「感情的に判断する」という言葉のニュアンスとは大きく異なっている
感情機能を指向することと、感情の起伏が激しいことや好き嫌いで物事を判断することは全く関係ない
心的態度
心的態度とは,外向(E:Extravertion),内向(I:Introvertion),判断的態度(J:Judging),知覚的態度(P:Perceiving)の4つの基本的な姿勢で構成される
エネルギーの向き
「どこに関心を向けるのを好むか,どこからエネルギーを得るか」についての指標であり,EI指標で表現される
外向 | E:Extravertion | 自分の周囲,話す,人と関わる,広げる,交流する |
内向 | I:Introvertion | 自分の内面,書く,考える,掘り下げる,ひとりを好む |
心的態度における外向と内向という言葉の定義は,日本語における「外向的」「内向的」というニュアンスとは全く異なり,社交性やコミュニケーション能力とは全く関係ない
外向指向だが内気な人もいるし,内向指向だが社交的で明るい人もいるので,「どこに関心を向けるのを好むか,どこからエネルギーを得るか」という定義に忠実に考えることが重要だと思う
外界との接し方
「どのように外界と接することを好むか(生活やライフスタイルの在り方)」についての指標であり,JP指標で表現される
判断的態度 | J:Judging | 計画を立てる,規律正しい,几帳面,白黒つける |
知覚的態度 | P:Perceiving | 柔軟に対応する,格式張らない,臨機応変,余地を残す |
MBTIにおける「外界」「内界」とは,自分の皮膚の外にあるか内にあるかで定義されるので,個人一人で完結するライフスタイルであっても「外界との接し方」に含まれる(外界/内界の境界は他人と自分の境界ではない)
16タイプの組み合わせ
EI,SN,TF,JPの4項目を組み合わせることで,16のタイプができる
ISTJ | ISFJ | INFJ | INTJ |
ISTP | ISFP | INFP | INTP |
ESTP | ESFP | ENFP | ENTP |
ESTJ | ESFJ | ENFJ | ENTJ |
ただ,これで終わりではないのがMBTIの奥深いところである
タイプダイナミクス
心理学的タイプ論によって16のタイプに分類できたが,内向を指向する人が一切他人と交流しないわけではないし,思考機能を持つ人が一切他人の感情を配慮しないわけでもない
また,同じ感覚指向の人でも,外向なのか内向なのか,思考なのか感情なのかによっても,感覚機能の特徴の現れ方も変わってくる
このように,タイプ論を単純な2×2×2×2で考えるのではなく,それらの相互作用を考慮に入れ,それぞれの発達の順序を考える理論をタイプダイナミクスという
タイプダイナミクスでは,外向/内向の指向と心的機能(知覚機能/判断機能)の指向を組み合わせた8つのタイプを定義する
\(S_{_E}\) | 外向感覚 |
\(S_{_I}\) | 内向感覚 |
\(N_{_E}\) | 外向直観 |
\(N_{_I}\) | 内向直観 |
\(T_{_E}\) | 外向思考 |
\(T_{_I}\) | 内向思考 |
\(F_{_E}\) | 外向感情 |
\(F_{_I}\) | 内向感情 |
そして,これらの使う順番や優先順位を「主機能」「補助機能」「第3機能」「劣等機能」として順序付ける
1 | 主機能 | 個人が指向する世界(外界 / 内界)で使用される機能。 最も信頼し,意識を向けやすく,発達する。 |
2 | 補助機能 | 個人が指向しない方の世界で使用される機能。 2番目に重要な心的機能で,外界と内界のバランスを保つ。 |
3 | 第三機能 | 個人が指向していない心的機能のうち,補助機能の反対側の機能。 |
4 | 劣等機能 | 主機能の対極の機能。 最も意識やエネルギーが向けられず,未発達であることが多い。 無意識と強いつながりがあり,意識下で使うことが困難。 |
このように8つのタイプと4つの順序を考えることで,単純な16タイプの分類ではできないような以下のことが可能になる
MBTIタイプ入門 タイプダイナミクスとタイプ発達編 p.3
- 個々人における主機能が果たす中心的な役割と,その影響が明確になり,各16タイプについて,より実際の姿に近い,複雑な理解が可能になる。
- 各タイプにおける心的機能の使われ方や発達の順番について想定することが可能になるため,各人の発達の道筋として,意識的に成長を促す指針として,タイプを用いることができる。
長い前置きがようやく終わったので,ようやく筆者の体験レポートに入る
MBTIによる自己分析の結果(ISTJ)
当初予想していた性格タイプ,アンケートの結果,ベストフィットタイプが全部違うという結果になった
- 公式セッションを受ける前に教材を読んでみて,自分はESTJかENTJではないかと予想していた
- 公式セッションのために事前アンケートに回答し,セッション中に結果を教えてもらったらISFPだった
- 公式セッションでの分析を経て,最終的に自分で納得したベストフィットタイプはISTJだった
公式テキストによると,筆者がベストフィットタイプだと認識したISTJとは以下のような性格タイプだとされている
主機能 | 内向感覚 \(S_{I}\) | 自分の中に蓄えられた事実や実際の出来事についての情報を重視し,かつ信頼する。 |
補助機能 | 外向思考 \(T_{E}\) | 論理的枠組みに基づいて,外界を体系立てる。 |
第三機能 | 感情 \(F\) | 自分の決断が他者に与える影響を考慮に入れる。 |
劣等機能 | 外向直観 \(N_{E}\) | 物事の可能性や,全体的な関連性をとらえる。 |
ここからは,自分の性格タイプがISTJだと認識することで目から噴き出した鱗たちを紹介する
※あくまで個人の考察なので参考までに
勉強の適した取り組み方
参考:MBTIタイプ入門 タイプダイナミクスとタイプ発達編 p.19-20
主機能に応じて,以下のような学習スタイルが適しているとのこと
主機能 | 学習スタイル | |
感覚 | S | 実際的な応用できるマテリアルが使われていると,学ぼうとする意欲が出てくる。 |
直観 | N | 全体像が描けるように関連付けられた説明やそれらの意味が提示されることを好む。 |
思考 | T | これから学ぶことが論理的に整理されており,提示された通りに進むことを好む。 |
感情 | F | 主題が個人的な価値観(人を支援することや人のためになること)と合致することが動機づけになる。 |
さらに,筆者の性格タイプであるISTJの主機能:内向感覚\(S_{I}\)については以下のように記述されている
内向感覚が主機能の場合は,手順を追って,具体的な情報を取捨選択しながら注意深く積み重ね,結論に結び付けていくという方法を好みます。
MBTIタイプ入門 タイプダイナミクスとタイプ発達編 p.
これまでの自分の勉強スタイルは「一通りドキュメントや実践材料がそろったらとりあえず自分ひとりでやってみる」というものだったので,まさしく内向感覚\(S_{I}\)に最適なスタイルで感動してしまった
同じ感覚機能を主機能とする人でも,外向感覚\(S_{E}\)の場合は先にあげた例のような「とりあえず実績のある人に会いに行って体験してくる」が最適なスタイルになるし,外向思考\(T_{E}\)の人は他人に質問をすることで体系立てて理解するらしいので,「なぜ?」という疑問に答えてくれる人がいる環境をそろえることが重要になる
それぞれの性格タイプにあった勉強の仕方があるので,他の人の意見に振り回されすぎないようにしようと思う
モチベーションの源泉
参考:MBTIタイプ入門 タイプダイナミクスとタイプ発達編 p.14-17
主機能に応じて,以下のようなモチベーションの源泉があるとのこと(抜粋)
主機能 | 突き動かされること | |
内向感情 | \(F_{I}\) | 自分の核となる価値観を確立し,その価値観に一致するような外的生活を築くこと。 個人一人一人やひいては人類全般の望みをかなえられるよう援助をすること。 |
外向思考 | \(T_{E}\) | 外界に論理的秩序を作り出すこと。 周囲の環境を,理にかなった合理的なものにすること。 |
外向感覚 | \(S_{E}\) | できる限り多くの体験をすること。 尽きることのない多様な体験をしていくこと。 |
内向感覚 | \(S_{I}\) | 自分が置かれている状況と自分の位置づけを,しっかりした根拠に基づき,具体的にかつ正確に認識していくこと。 |
この表を見ると,上のESの例にあるような「世のため人のため」的なモチベーションは内向感情\(F_{I}\)や外向思考\(T_{E}\)の指向に近いもので,筆者の指向するものではないことは確認できた
無理に「世のため人のため」みたいな志望動機を書くと,やけに薄っぺらく口先だけのような雰囲気になってしまったのは,利き手じゃない方の手で頑張って書いていたからだろう
公式テキストにある「突き動かされること」についての記述の中で,内向感覚\(S_{I}\)についての記述がダントツで抽象的かつ分かりにくいのが残念だが,現時点で言語化できている筆者のモットーが「いまが人生のピークであり,これからも常に人生のピークを更新し続けること」「やりたいときにやりたいことをやりたいだけやれること」なので,「内界に対するいま・ここ」に重きを置く内向感覚\(S_{I}\)の心の在り方にかなり近いんじゃないかとは感じている
外向感覚\(S_{E}\)みたいな分かりやすい記述だったらよかったのに...
会議の場でのもやもや
参考:特になし
例えばこんな感じの場面である(S:感覚機能を指向する人,N:直観機能を指向する人)
問題が発生したときの会議
S「解決策は〇〇で行こうと思います」
N「××についても考慮した方がいいんじゃないですか?」
S「そうですね,それでは具体的にはどうすればいいと思います?」
N「うーん,もっと全体を見て判断すべきなので,この場で解決策を出すのは早計ですね...」
S(事件はいま現場で起きてるんだ!)
的な
考察を含むが,このようなすれ違いは感覚機能を指向する人と直観機能を指向する人の違いに起因しているもので,単に向き不向きの問題なんじゃないかと思う
感覚機能を指向する人のプロセス
- 現場・現実・現物からスタート
- 個別事象を解決する
- 個別事象の解決を積み重ねることで一般化する
得意:目の前で実際に起こっていることについて迅速に処理する
欠点:背景にある本質や見えないリスク/可能性に対する考慮が足りていない
直観機能を指向する人のプロセス
- 可能性からスタート
- 全体像から問題の本質をとらえる
- 一般化した概念を個別事象に適用する
得意:物事の全体像を把握して一般化したり,可能性を探求する
欠点:風呂敷を広げがちで議論が発散してしまう
というわけで,これからは以下のことを意識してみようと思う
他人から理解されにくい判断基準
参考:MBTIタイプ入門 タイプダイナミクスとタイプ発達編 p.8
ISTJは主機能が内向感覚\(S_{I}\)で補助機能が外向思考\(T_{E}\)なので,他の人(外界)から見ると思考機能に基づく客観的で論理的な人に見える
一方で,最も信頼を置いているのは自分の中(内界)にあるこれまでの事実の積み上げなので,判断基準が急に個人的な理由になってビックリされることがあるらしい
思い返してみると,こんなことがあった
(S:感覚機能を指向する人,N:直観機能を指向する人)
S「スーパーで売っている卵の賞味期限は生食用のものだから,加熱調理する場合は1か月くらいまで問題ないらしいよ」
N「へぇ,それって半熟でも大丈夫なの?」
「何度で何分加熱が必要とかあるの?」
S「知らんけど,おれはそれでおなか壊したことないし大丈夫でしょ」
N(え,根拠それ?)
こんな感じのことをさも当然のように言ってしまっている自分がいる
まさに自分の中に蓄積してきた事実に最大の信頼を置く内向感覚\(S_{I}\)っぽい表現だと思って思わず笑ってしまった
傍から見たら思考機能を好む人に見えているので,「お?急にどうした?」と思われているかもしれない
教育や指導をする際の注意点
参考:MBTIタイプ入門 タイプダイナミクスとタイプ発達編 p.20-
以下の例のように,教育者や指導者が対象者とは異なる指向を持っている場合,対象者の本来の指向を抑圧し,健全な発達を妨げてしまうことになりかねない
- 内向指向の両親のもとに生まれた外向指向の子供
- 感覚指向の上司/先輩ばかりがいる職場に配属された直観指向の新入社員
内向感覚を主機能とするISTJが誰かを指導する際は,取説やドキュメントを渡して「これ見てちょっとやってみて」と言い,良かれと思って放置してしまうかもしれない
実際には直観指向に対しては全体像を説明してこれからのビジョンを共有する必要があるし,外向指向に対しては他の人と交流して実践したり質問したりできる環境を用意する必要がある
MBTIは,会社における上司と部下や同僚,家庭における夫婦や親子の関係をうまくいかせるためにもとても役立つものだと思う
公式セッションを受けよう
というわけで,少しでもMBTIに興味が出てきた人は,ぜひ公式セッションを受けてみてほしい
個人で活動している認定ユーザーの方に依頼して,オンラインでセッションを受けることもできる
少々値は張るが,これまで説明してきた通り,受ける価値は十二分にあると思う
公式セッションの流れ
筆者は個人で活動している認定ユーザーの方のオンラインセッションを一人で受講したが,そのときの公式セッションの流れはこんな感じだった
MBTIについての説明
まずは認定ユーザーからMBTIについての説明を受ける
MBTIで使われている用語の中には,日本人が日常的に使っている意味とは異なるものもあるので,そこら辺をしっかり理解することが大事だと思った
事前アンケートの結果レビュー
事前に回答したアンケートの結果を教えてもらい,これからの議論のたたき台とする
事前の予想とあまりにも違う結果が出てきて笑ってしまった
しかもすべての項目が「微妙」に入っていて,ネット上のアンケートだけでは何の参考にもならないことを再認識した
ちなみに一番明確さがマシな知覚的態度Pの指標は最終的にはひっくり返った
自己理解ワーク
上記の結果を踏まえつつ,4つの指標を決めていくためのワークを行っていく
内容としては「こんなときあなたはどうしますか」的なワークで,認定ユーザーとの対話形式で回答していく
すごく曖昧な質問に対して瞬時に回答を要求されるので,まさに道でこけたときに咄嗟にどっちの手が前に出るのか,みたいな状況になる
回答内容やその背景を分析しながら,自分の性格はどの傾向が強いのかを認定ユーザーと一緒に探求していく
この過程がMBTI公式セッションの中で最も重要なものであり,これまでの受験者の回答例(極端なものなど)を聞きながら,「あ,それじゃあ自分のタイプはこっちだな」と納得していく
ベストフィットタイプの決定
事前アンケート,自己理解ワークの内容をもとに,公式のテキストを一緒に読み合わせながら,自分に最もしっくりくるタイプを決定していく
筆者の場合は,ワークの時点でTは確定,SJもほぼ確定しており,最終的にISTJ,ESTJ,ENTJの中からISTJに決定した
3時間を予定していたが,結局40分ほどオーバーすることになった
おわりに
MBTI認定ユーザーによる公式セッションを受けて感じたことをブログにまとめてみた
今度はアドバンス編のセッションを受けるのもいいし,ゆくゆくは認定ユーザーの資格を取るのもありかもしれない
コメント
私、MBTI認定ユーザーですが、興味深くブログを読ませていただきました
一度MBTIを受検されただけで、ここまで詳しく理解されているのは素晴らしいですね!
受講される方の体験する感情や思考の流れを追うことができて、わたしが大変勉強になりました
わたし自身も、最初に受検した時から目から鱗でMBTIのファンになってしまい、
結局認定ユーザーになるまでになってしまったタチです
ためになる記事をありがとうございました
コメントいただきありがとうございます!
認定ユーザーの方にお褒めいただいて光栄です!
これからも、MBTIで学んだことを生活に生かしていきたいと思います。