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GROB G 103 Twin II の OpenVSPモデル

実機グライダーG103A(GROB G 103 Twin II)のOpenVSPモデルおよび数値例を示す。

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G103Aは、T 尾翼、固定式タンデム降着装置、上面エアブレーキを備えた複座滑空機で、訓練、高性能飛行、簡単な曲技飛行を用途としている。

OpenVSP 解析モデルは、実機フライトマニュアルの諸元を参照して作成した。

実機諸元と解析モデルの基準量には小さな差があるため、機体の説明には実機値、数値計算には解析モデル値を用いる。

主要諸元

項目記号出典・位置づけ
質量\(m\)580 kg実機の最大飛行重量を基本解析質量として使用
基準飛行速度\(V\)30 m/s基本解析条件
主翼面積\(S_w\)17.8 m²実機公称値
17.881853 m²OpenVSP 形状モデル値
主翼幅\(b_w\)17.5 m実機公称値
17.536553 mOpenVSP 形状モデル値
主翼アスペクト比\(AR_w\)17.1実機公称値
17.197920OpenVSP 形状モデル値
主翼平均空力翼弦\(\bar c_w\)1.062486 mOpenVSP 翼セクションから計算した MAC
VSPAERO 基準翼弦\(C_{\mathrm{ref}}\)0.996386 mVSPAEROSettings の cref
主翼等価上反角\(\Gamma_{\mathrm{eff}}\)3.70 deg\(yc(y)\) 重み付き平均
全長8.18 m実機公称値
水平尾翼面積\(S_h\)2.136898 m²OpenVSP 形状モデル値
水平尾翼幅\(b_h\)3.277770 mOpenVSP 形状モデル値
水平尾翼アーム\(l_h\)4.739620 mCG から水平尾翼の面積加重 1/4 弦代表位置までの \(x\) 方向距離
水平尾翼容積比\(V_h\)0.533079OpenVSP 形状モデルから計算
垂直尾翼面積\(S_v\)1.466603 m²OpenVSP 形状モデル値
垂直尾翼高さ\(b_v\)1.414576 mOpenVSP 形状モデル値
垂直尾翼アーム\(l_v\)4.496455 mCG から垂直尾翼の面積加重 1/4 弦代表位置までの \(x\) 方向距離
垂直尾翼容積比\(V_v\)0.0210294OpenVSP 形状モデルから計算
解析重心位置\(x_{cg}\)2.87 mVSPAEROSettings の基準点からの位置

基本解析条件

各記事の数値例では、次の解析条件を基本とする。

項目記号備考
解析速度\(V\)30 m/s.stab の基準飛行速度
空気密度\(\rho\)1.225 kg/m³解析条件
機体質量\(m\)580 kg実機の最大飛行重量を使用
重心位置\(x_{cg}\)2.87 mOpenVSP 解析モデルの基準点からの位置
基準迎角\(\alpha\)2 deg.stab の基準状態
Mach 数\(M\)0.1.stab の基準状態

安定微係数

以下は、基本解析条件に対応する .stab から取得した主要な安定微係数である。

.stab の pqr 列は、次の無次元角速度に対する微係数として扱う。

\begin{align} \hat p &= \frac{pb}{2V}, \\ \hat q &= \frac{qC_{\mathrm{ref}}}{2V}, \\ \hat r &= \frac{rb}{2V} \end{align}

操舵微係数は、VSPAERO の Control Surface Group の deflection angle に対する値である。ConGrp_1ConGrp_2ConGrp_3 は、それぞれ AILERON_GROUPELEVATOR_GROUPRUDDER_GROUP に対応する。

横力微係数には、VSPAERO の \(C_L\)、\(C_D\)、\(C_S\) から、数値計算で使用する機体軸横力係数 \(C_Y\) へ変換した値を用いる。

縦の安定微係数

入力揚力抵抗ピッチングモーメント単位
迎角 \(\alpha\)\(C_{L\alpha}\)5.543246\(C_{D\alpha}\)0.146622\(C_{m\alpha}\)-0.834876\(\mathrm{rad}^{-1}\)
無次元ピッチレート \(\hat q\)\(C_{L\hat q}\)8.707786\(C_{D\hat q}\)-0.607775\(C_{m\hat q}\)-23.505003無次元
エレベータ舵角 \(\delta_e\)\(C_{L\delta_e}\)0.295070\(C_{D\delta_e}\)0.006471\(C_{m\delta_e}\)-1.509665\(\mathrm{rad}^{-1}\)

横・方向の安定微係数

入力横力ローリングモーメントヨーイングモーメント単位
横滑り角 \(\beta\)\(C_{Y\beta}\)-0.127278\(C_{l\beta}\)-0.077089\(C_{n\beta}\)0.009370\(\mathrm{rad}^{-1}\)
無次元ロールレート \(\hat p\)\(C_{Y\hat p}\)-0.171295\(C_{l\hat p}\)-0.663680\(C_{n\hat p}\)-0.067871無次元
無次元ヨーレート \(\hat r\)\(C_{Y\hat r}\)0.145537\(C_{l\hat r}\)0.122932\(C_{n\hat r}\)-0.034364無次元
エルロン舵角 \(\delta_a\)\(C_{Y\delta_a}\)-0.050156\(C_{l\delta_a}\)-0.371351\(C_{n\delta_a}\)0.000603\(\mathrm{rad}^{-1}\)
ラダー舵角 \(\delta_r\)\(C_{Y\delta_r}\)0.141104\(C_{l\delta_r}\)0.008943\(C_{n\delta_r}\)-0.038485\(\mathrm{rad}^{-1}\)

各値は、迎角、無次元角速度、Control Surface Group の deflection angle に対する radian 当たりの微係数である。

備考

尾翼容積比と等価上反角は、次の定義で計算する。

\begin{align} V_h &= \frac{S_hl_h}{S_w\bar c_w}, \\ V_v &= \frac{S_vl_v}{S_wb_w}, \\ \Gamma_{\mathrm{eff}} &= \frac{\displaystyle\int yc(y)\Gamma(y)\,dy} {\displaystyle\int yc(y)\,dy} \end{align}

ここで、\(l_h\) と \(l_v\) は、CG から各尾翼の面積加重 1/4 弦代表位置までの \(x\) 方向距離である。

\(\bar c_w\) は OpenVSP 翼セクションから計算した主翼 MAC であり、VSPAEROSettings に保存された \(C_{\mathrm{ref}}\) とは区別する。

実機の翼幅、主翼面積、アスペクト比、全長、最大飛行重量と、OpenVSP 形状モデルおよび VSPAEROSettings の基準量は区別して扱う。

数値計算には、原則として実際に使用した解析モデルと解析ファイルの値を用いる。

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